ムハマド・ユヌス博士「利他の精神に基づく新たな文明を」聖教新聞2022年12月14日より抜粋

資本主義は、人間を、利益のみを追求するロボットのような存在に仕立て上げてしまいました。お金以外は何も見えない。何も感じない。お金を儲けることがす全てーこうした資本主義の在り方こそが、人類が直面している危機の根本原因であると私は考えています。

 

自身の行動が、他者の幸福に役立っているという喜びや、実感を取り戻すこと。

 

既存の経済システムは、こうした人間の美徳にふたをし、利己的な側面ばかりに焦点を当ててしまいました。しかし、これは全く誤った人間像です。確かに、人間には利己的な面もありますが、それ以上に、他者のために尽くし、そこに喜びを見いだせる存在です。